体内での炎症や慢性炎症が引き起こす様々な不調

体の仕組み

みなさんこんにちは!
鍼灸師オサダです。

今回は『体内の炎症や慢性炎症』についてお話ししていきたいと思います。
ケガのような、腫れたり、赤くなったり、熱も持ってる感じが表面に出てこない炎症って自覚がない分なかなか気づきにくいのが正直な所だと思いますが‥

このような疾患につながる可能性があります。

なぜ体内炎症や慢性炎症が良くないのか?また、それを防ぐためにはどうしたら良いのか?を考えていきましょう!

炎症とは?

みなさんが想像する炎症は‥

こんな感じですよね!
炎症自体は悪いシステムではなく「免疫反応による身体の防御反応」です。

これは身体にとって必要な反応であり、患部の血管が拡張して血液が流れ込んでくるため赤くなったり、腫れたり、熱を持ったりしています。
この現象は炎症の最初の段階で、体が細菌や病原体、毒素を撃退し、損傷組織の修復を助けています。

通常であれば、この炎症反応は一時的なものが多く徐々におさまります。

それとは反対に、自覚なくじわじわと続いてしまうのが”慢性炎症”
この慢性炎症は、必ずしもウイルスや細菌、外傷(けが)が原因となるわけではありません。

今や生活習慣病とも関係が深いと言われていて、この慢性炎症を防ぐことが心身の健康を保つ事に役立ちます。

慢性炎症で考えられる不調

では慢性炎症はどんな不調につながってしまうのかを考えてみましょう!
慢性炎症が生活習慣病やその他疾患につながるともお話ししたように、全身に症状をきたしてしまう可能性がありますが、自分で気が付きにくいのも事実です。

例えばこのような症状や身体の状態が考えられます。

なぜそのような不調につながるのかは炎症反応を詳しくみていけば謎が解けていくと思います。

炎症は身体の緊急反応

炎症とは?でお話ししたように炎症は「免疫反応による身体の防御反応」です。

これは例えるのであれば、火事が起きた時の消火活動みたいな物です。
火事は常日頃起きるものではありません。

実際に家事が起きてしまったら現場は騒然としますよね‥。

小さい炎症だとしても、それが慢性的に身体の中で(どこかで)起きているという事は、それに対応しなければいけません。

急性炎症における反応は、外傷や感染によって、血液成分の一つで守る働きをもつ白血球が集まってきます。

火事で言うところの消防隊員もしくは消防車です。

さらにこの白血球が放出する「炎症性サイトカイン」は、白血球をさらに集めます。
(消防隊が応援を呼びます)
そして異物の除去を助けています。

異物の除去が終われば、徐々に炎症がおさまっていきます。

一方、慢性炎症の場合には少しメカニズムが異なります。

慢性炎症の例

慢性炎症は、先ほどのような急性炎症のように外的な要因でなくても「内的な要因でも起こる」可能性があります。

例えば肥満細胞に由来する炎症です。
元々肥満細胞という名前が付いていますがこれも通常であれば身体に必要な細胞です。
(その形が丸い事からついたと言われています。)

ですが、増殖した肥満細胞、肥大した肥満細胞によって本来起きなくて良い、炎症反応が起きてしまうと言われています。
(↑いくつか説はあって、肥大した肥満細胞が壊死してそれを除去するため、肥大した肥満細胞による炎症性サイトカインの放出、増殖、肥大した肥満細胞の分解による飽和脂肪酸の放出による免疫反応など)

そして肥満細胞に含まれる”遊離脂肪酸”が血液と共に全身に運ばれ、炎症を他の部位へ波及させたり、この遊離脂肪酸が動脈硬化の原因にもなると言われています。

例えばこれが臓器単位で炎症が起こってしまうと、例えば膵臓。

膵臓の代表的な働きといえば、インスリンによる血糖値の低下です。

膵臓での炎症はこのインスリンの分泌を低下させ、血糖値を下げることができなくなるため、糖尿病にもつながる可能性があります。

ジワジワと続く炎症といえばそこまで危険性が高くないような気がしてしまいますが、身体の緊急システムが至る所で起きていると考えると少し怖いような気がしますね‥。

慢性炎症に隠された身体の状態

炎症という観点では、例えば「アレルギー・花粉症」などのイメージはつきやすいと思いますが、他の不調につながる理由を少しだけ別の視点から考えてみたいと思います。

繰り返しになりますが、炎症というのは「免疫反応による身体の防御反応」であり、緊急反応みたいなものです。

身体の緊急反応が常に起きていると考えると

こんな不調につながるのもイメージできますでしょうか?
いつも炎症を抑えるために身体のシステムが機能してしまっているため、必要な時に必要な反応がとりにくくなってしまいます。

同じエリアで、同時に火事が起きてしまえば消防隊も対応出来切らなくなってしまいます。

ですから日頃から炎症が起きてしまっていると、身体の疲弊は進んでいく事になります。

これは自律神経やホルモンの時にもお話ししている

「反応ができていないのか」
「反応できる状態にないのか」

といった話です。

体内炎症・慢性炎症を防ぐための食事の見直し

では慢性炎症を防ぐための食事について3つ紹介したいと思います。
原因を絞るというよりも、現代に多そうな食生活から考えてみました。
参考にしてください!

炎症を考える上では食事の話は欠かせないと考えています。
その中でも今回お話しするのは

①油を意識する
②過剰な糖に気をつける
③小麦(グルテン)との付き合い方

この3点です。

①油を意識する

油(脂質)自体が身体に悪いというわけではありません。
”質の悪い”油が身体での炎症を生む一つの原因となります。

その代表例が「酸化した油」です。
身体にとって必要な油(脂質)であっても、酸化していれば炎症を生む可能性が高くなってしまいます。

近年では「オメガ3」の油が注目を浴びていますが、これにも実は注意が必要で、健康効果をもたらしてくれるのは間違いありませんが、油を酸化させる主な原因は「熱、光、空気」の三つです。

オメガ3の油はその構造的(分子的)に酸化しやすい油ですので、抽出した時点で酸化リスクが高くなります。

となると私たちの手元に届くまでの間に酸化するリスクが高い事が想像できます。

「抽出→詰める→運ばれる→保管」この工程での管理が行き届いていない場合も多いのが現実です。

 少し話がそれましたが、

・揚げ物中心の食生活
・お惣菜ばかり
・使用している油がサラダ油
・普段ショートニング、マーガリンが多い

このような質が悪い油ばかりとっていると体内での炎症を生んでしまうことに繋がります。

油の質を見直しましょう!

②過剰な糖に気をつける

糖と炎症の話は先ほどもしましたが、過剰な糖は脂肪の増加(=肥満細胞の肥大や増殖)につながり、体内の炎症を助長する可能性が高くなります。

また糖といえば、血糖値の上下動も気になるところです。
例えば糖の摂取を一度に多くとってしまったり、糖の種類によっては血糖値を急上昇させます。
すると体内では血糖値を下げようと働いた反動により血糖値の低下が起きる可能性があります。

すると体内では「コルチゾール」を用いた血糖値をあげようとします。
そしてコルチゾールには「抗炎症作用」があるのを覚えていますか?

副腎疲労

炎症がある場合にもこのコルチゾールは分泌されます。

これがもし続いていたら、必要な時のコルチゾールの分泌が上手く行われずに、炎症を抑える力が弱くなってしまう事も想像できます。

こういった面でも糖の過剰摂取や糖の取り方には気をつけたいところです。

③小麦(グルテン)との付き合い方

グルテンが腸内環境を乱すという事を聞いたことがある人もいると思います。

すごく簡単にいえば、グルテンはタンパク質の一種でありますが、その消化されにくさというのが問題となる点だと思います。

しっかり消化というプロセスをたどれれば問題にはなりにくいと思いますが、そもそも現在取り扱われる小麦自体に問題を抱えている事も多いのが現状です。

また腸内ではグルテンに含まれる成分が、腸壁のバリアシステムを緩ませると言われており(→リーキーガット症候群)、それが炎症につながるので注意が必要です。

普段より小麦製品が多く、身体の不調を抱えている方は特に意識する必要があると思います。


ここまでお話ししてもお分かりいただけるように、身体のシステムと栄養素は常に隣合わせと考えた方が良いと思います。

例えばですが、そもそも「消化システム」に問題があり、消化不良が起きてしまえば炎症が起きやすくなります。

消化力
消化力のブログ

こんなブログも参考に見ていただけるとより理解が深まるかと思います。

まとめ

というわけで、今回は「体内の炎症や慢性炎症」についてお話ししました!
このブログを読んで、思い当たるところが多かった人は、少し気を付けてみてください!

基本的には身体には「ホメオスタシス」という、身体を一定に保とうとする機能があります。

その機能が邪魔する要因が”どこに”あるのかがわかると不調を改善するきっかけになるかもしれません。

ですので、食事だけでなく生活習慣も‥となるので一気に全部は難しいかもしれません。
他のブログも参考に取り入れられそうなことから初めてみてくださいね!

今回も長いブログを最後までお読みいただきありがとうございました😃

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