栄養=サプリメントではない理由

栄養

皆さんこんにちは!
鍼灸師オサダです。

今回は『栄養=サプリメントではない理由』という少し踏み込んだタイトルでお話したいと思います。

なおこのブログはサプリメントの否定をする記事ではなく”大事な事忘れていませんか?”という新たな気づきを提供できればと思い記事にしております。

食事(栄養)に対する考え方

栄養を見直したい!
食事を変えよう!
そう思う方の多くは自分の生活習慣に目を向け、
・病気になりにくいように!(既に何か疾患がある場合も含む)
・健康寿命を上げたい!
・自分の体質を変えたい!

などの思いを持ち、食事の大切さに気づいた方が多いように感じます。(というかほとんど全員がそう)
中には薬に頼りたくない。薬での改善が思うようにいかなかった。
という思うを抱えている方もいらっしゃいます。

「人は食べたものでできている」

というように食事が健康や美容に役立つ事はすでに多くの方が気づいているはず。
ですが、SNSをはじめ食事に対して少し違和感を感じるのも事実です。

身体の根本から変えたい!と思って手を伸ばした食事(栄養)だったはずが
結局薬と同じような立ち位置になっていませんか?

サプリメントの画像

この栄養素は〇〇に効果的!

テレビで「この栄養素は◯◯に効果がある!」とされるとこぞって次の日その食材や商品がスーパーから姿を消す。という現象を間のあたりにしてきました。

細かいことを言うようですがそんなに単純な身体であれば不調に悩む人がもう少し減ってもおかしくないのでは?と思います。

例をあげて見ましょう。

体調の悪い女性のイラスト

40歳 女性 Aさん
食事は1日2食(昼・夜)
睡眠時間5時間 飲酒アリ
悩み『とにかく疲れる』
会社でのストレスから食欲はあまりない
ストレスからかコーヒー・甘いものを好む


この状態でテレビで
「プロテインは筋肉の回復にも役立ちますし、セロトニン生成にも役立つので心身の疲労に効果があるよ!」と放送されたとしましょう。
”症状に対して”考えれば確かに効果はあると思います。
ですがこの状態でAさんが無理矢理タンパク質を摂取したらどうなるかを考えてみましょう。

そもそも消化機能が落ちている可能性がある所に、タンパク質を摂取して得たい効果は得られるでしょうか?

僕はそうは思いません。

身体の機能は大丈夫?

内臓のイラスト

当然、「疲労」を抱えている場合にタンパク質の摂取により疲労が緩和する方もいます。
ですが同じような疲労でも原因やそれを引き起こす要因は異なります。

Aさんで言えば、そもそも消化・吸収のシステムに異常をきたしている場合が考えられます。
(交感神経優位による内臓機能の低下など)

その場合に無理矢理身体に栄養素を入れ込む事で疲労を助長する可能性すらあるように感じます。
見直すべきは
・水分補給はできているか?
・睡眠は取れているか?
・お通じはどうか?
・血圧や脈拍は正常か?

と言った身体の機能的な所を見る必要もあると思います。

また食事や栄養においては三大栄養素(糖質・脂質・タンパク質)が注目されがちですが、ミネラルやビタミンが補酵素として働くことで三大栄養素は消化・吸収が行われます。
ですのでタンパク質=疲労回復に役立つのではなく、疲労回復に役立つ栄養素がタンパク質に含まれているという認識を誤ってはいけないと思います。

加えて言えばどうやったらタンパク質を吸収しやすくなるかまで考える必要もあると思います。

栄養=サプリではないと考える理由

栄養=サプリメントという考えに陥りがちなのはおそらく手っ取り早くその栄養素を取る事ができて、期待できる効果を得られるように感じるからだと思います。

ですが僕はサプリメントには気をつけなければいけない点があると思います。
①生成(加工)段階で栄養素を失う可能性がある
②1+1=2の単純な足し算ではない
③物によっては過剰摂取になる

大きくこの3点です。

①生成(加工)段階で栄養素を失う可能性がある

例を挙げてみましょう。
オメガ3系の脂質は身体に良いと言われ、様々な所で見かけるようになりました。
ですが、実はオメガ3系の脂質は酸化しやすいという特徴を分子的に持っています。

酸化の敵は「空気」「熱」「光」です。
加工、生成の段階でこれらに触れる機会が圧倒的に多くなります。

例えばオメガ3系の脂質を含む食材として知られる「魚」や「くるみ」はその食材であるうちはオメガ3の脂質と共にそれを補うように『抗酸化物質』を含んでいます。

つまり多くのオメガ3系のオイルやサプリメントとして抽出していれば酸化のリスクが高まります。

ミネラルなどのサプリに関しては加熱された段階でその栄養素の多くを失ってしまうのは有名な話です。

②1+1=2の単純な足し算ではない

サプリメントによる効果を得ようとするのであれば、前提条件が同じでないといけません。
前提条件というのは人間の体の話です。

その人、1人1人の持つ特徴や生活背景を考えなければ得たい効果は得る事ができません。
①とも通じる話ですが、三大栄養素をとってみても代謝の段階で他の栄養素(ミネラルやビタミン)を必要としています。

ですので単純な足し算ではないと身を持って感じています。
そこには、腸内環境、消化・吸収の問題、食事を摂る環境など複合的に合わさって初めて人間の身体に還元されます。

サプリメントにおいても吸収率や食べ合わせが考えられているものもあるのは理解した上で、
「〇〇にはこれ!」とすぐに答えになってしまう事が多く、身体に対する話ではなくなってしまうのも現状だと思います。

自分の身体を労るために始めた栄養がもし身体に負担をかけていたら本末転倒です。

③物によっては過剰摂取になるリスクがある

ここでの例は”鉄分”にしましょう。
貧血、立ちくらみ、血液循環などがあれば栄養で考えれば、おそらく鉄分不足を考えると思います。

ですが腸の働きが低下している場合、腎臓に異常がある場合、感染症、関節リウマチなどの場合には、実際に体内には鉄が十分にあっても、貯蔵されるはずの鉄が使用されることで貧血症状を訴える慢性疾患性貧血という状態も存在します。

さらに過剰な鉄の摂取は亜鉛の吸収を減弱させ、血漿中亜鉛濃度を低下させる可能性があるという報告もあります。遺伝的な要因から鉄の貯蔵調節を上手く行えない方もいます。

鉄を飲んでから胃の不快感を訴える人も少なくないですが、これは鉄を単体で摂取することで起きるとされており、食べ物と一緒に摂取する事が推奨されています。
また鉄分は身体にとって必要な物であることに違いはありませんが、鉄自体は酸化しやすい性質を持っています。

特に鉄は食材である事に意味がある栄養素とも考えられます。

少し極端な例でしたが、②でもお話したように〇〇=△△という結論はわかりやすくて便利かもしれませんが背景にある物を濁らせる危険性があると思います。

ですのでサプリメントを単体で飲むことに中にはリスクがあることも知る必要があると感じています。

サプリが効かない時こそ身体を振り返りましょう

◯◯(症状)←△△(栄養素)
サプリが効かない時こそ身体の機能を振り返りましょう。
元々身体を元気に、健康にするために変えていた食事を症状のみに合わせていたら‥。

栄養素は薬と比較されることが多いと思いますが、サプリも物によって、飲み方によっては健康被害を生みます。

先程の鉄で言えば専門家に相談するのが大前提だと思います。

僕も栄養が大切だと思っていますし、食事には気をつけていますが、身体の機能まで含めた食事が大切だと思います。

もちろんそのためにも栄養は役立ちますし、内臓の働きにも栄養が必要です。
だからこそ内臓の働きも考えてみて欲しいと思います。

バランスを保つ
身体とのバランスも忘れずに!

まとめ

話は戻りますが、
・水分補給ができているか?
・お通じはどうか?
・睡眠は取れているか?

などこんな事も気にしながら食事を見つめ直す事が大切かと思います。

タイトルは踏み込んだ内容だったかもしれませんが基本的に僕が考える事は人間の身体に基づく事です。

よく言われる事はサプリは栄養補助食品です。
なんとなくサプリに対する否定的な文章に感じたかもしれませんが、冒頭にもお話したように否定するつもりはなく、要するに使い方や摂り方、摂る物によってはこんなリスクもあるという事を知っていただきたくブログにしました。

最後に食事は、呼吸と同じように身体を作る土台と考えています。
栄養と無縁な方はいません。
食事を楽しみながら健康や美容に役立てられると良いかなと思います!

最後までお読みいただきありがとうございました!

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