腸内環境だけではない!消化する力を鍛えて内臓を整える方法

消化力 栄養
消化力のブログ

皆さんこんにちは!
鍼灸師オサダです。

今回は消化(力)についてお話ししたいと思います!
消化力とは言葉のまま「消化する力」の事です。(実際にはこの言葉はないと思います)

〇〇(食べ物)が身体に良い!〇〇を食べると筋肉がつくらしい!と言った様に、健康にまつわる食事や食材はわかりやすく、栄養素的には間違いのない事だと思いますが、

そもそもの人間の胃や腸の状態はどうなの?

という点に着目していきたいと思います。
そして腸内環境に注目が集まりますが、”消化”も大事だよ!という事で消化力についてお話ししていと思います。

栄養の始まりは消化から!

まずは消化とは何なのか?を考えていきましょう!

消化の基本

消化とは→食べ物を吸収しやすい形まで分解する事を指しています。
ちなみに吸収は→栄養素を体内に取り込む事を指しています。

どちらも消化器が行なっています。
つまり消化が適切にできないという事は栄養素の吸収も邪魔してしまう可能性があります。

消化が適切に行われる事は、直接的に消化不良を起こすから〜と言った問題に留まらず、必要な栄養素の吸収のためにも欠かせない身体の仕組みの一つです。

消化はどこで行われている?

消化の場所

消化の基本は『口・胃・腸』で行われています。
これは主に消化が行われる場所を指していて、実際には消化液の分泌、生成、消化の準備となると複数の臓器が関与しています。

消化の基本的な流れはこの様になっています。

消化の流れ

まずは口に入った時点で、消化は始まります。
もっというと食べる前から消化の準備が始まります。

街中で美味しそうなご飯屋さんの匂いがした時、食べ物を見た時の唾液の分泌など。
これは消化液の分泌(主に唾液と胃液)の条件反射として知られており、食事に集中する事の重要性を物語っています。
(ながら食いなどがオススメできない理由の一つでもあります)

実際に口から入った食べ物がどの様な経路を辿るかというと以下の通りです。

消化の流れ
(移動時間には個人差があります)

消化には2種類の消化がある

消化は→食べ物を吸収しやすい形まで分解する事とお話ししました!
これには2種類の方法で体内で変化させていきます。

2種類の消化

機械的消化とは?

これは一言で言えば『物理的に食べ物を小さくする消化方法』です。
具体的に言いますと、口の中での咀嚼、胃や腸での蠕動運動による分解です。
また蠕動運動によって消化液と食べ物を混ぜ合わせる事で、消化液による消化を手助けしています。

咀嚼する牛
咀嚼する牛

化学的消化とは?

こちらは『消化液による消化』です。
機械的消化は物理的な分解がメインですが、こちらの化学的消化は「消化液に含まれる成分」によって分解していきます。
例)胃液、膵液、唾液など。

この二つの消化をうまく組み合わせて吸収できる形まで変化させていきます!

小さい頃よく噛んで食べなさいとか、ご飯食べてからテレビは見なさいとか言われた記憶がある人もいると思いますが、それはこの様な背景があると思います。

消化 イラスト

例えばですが、よく噛まない事は胃や腸へのコストを大きくし、腸内炎症を起こしたり、消化と吸収システムにエラーを起こし、便秘や下痢のリスクも高くなります。

またテレビを見ながらの食事は、胃液や唾液の分泌が不十分になり消化不良を起こしたりという様に、元々持っているシステムに影響を及ぼす可能性があるという事ですね。

消化液分泌には条件があってここが消化力を強化するのに大切な話になります。

消化液の分泌と自律神経の仕組み

そもそも人間は何のために食べるのでしょうか?
答えは「生きる」ためですね!

そもそも栄養素がなければ生命を維持することができません。

ではその消化液はどの様に調整されているかとなると関わりの深いのが自律神経になります。

自律神経の話になると度々出てくる「動物」の話ですが、何度かお話ししている様に、自律神経の交感神経、副交感神経の役割として良いも悪いもないのですが、ざっくり分ければ‥
交感神経は、自らの防衛反応でもあり、戦闘反応でもあり、ストレスに対抗する反応でもありという様に「闘争・逃走反応」として知られます。
副交感神経は、休息であったり、回復であったり、仲間との戯れの時間であったりというのが基本です。

楽しい食事風景


ここで自分を動物として考えた時に「どちらの方が栄養の吸収に適しているか?」と考えてみるとわかりやすいかと思います。
自分が天敵に追われている時に、呑気にご飯を食べて栄養吸収してというモードには中々なれません。

これは感覚的な話ではなく、身体の仕組み(消化液の分泌も)から考えてもその様にシステムが組まれています。

各消化液(唾液、胃液、膵液、胆汁、腸液)の分泌調整には”自律神経”が関与しており、副交感神経の活動亢進によって分泌が促進されます。

↓↓各消化液分泌条件↓↓

消化液分泌のために行いたい生活習慣

基本的な事をまとめてみたいと思います。

食事を楽しむ

近年では飲食店などに行くと、スマホを見ながら食事をする人、イヤホンをしたまま食事をする人など「お腹を満たす」ためだけの食事になっている人を多く見受けます。

今更かもしれませんが「食事を楽しんでみましょう」
食べ物を良く見て、匂いを嗅いで、よく噛んでみましょう!

食事を楽しむ

こう言うと凝った料理を作らなくてはと思う方もいるかもしれません。
中には食事制限をしなくてはいけない人、思う様に食欲がでない人など状況も様々です。
ですが食事の楽しみ方は何も料理の栄養素や量だけで決まるものではありません!

いつもは買わないちょっと高い食材、お皿を好みに変えてみる、信頼できる人と食事をするなど方法はたくさんあると思います。

食事を楽しむ!(身体に消化の準備をさせる)忘れないでくださいね。

水分補給を考える!

食事中にばかり水分をガブガブ飲んでいませんか?
胃酸を薄める事は消化力を低下させる事に繋がります。

食事前、中・後はガブガブ水分を取らない様に気をつけましょう!

ですが、水分は身体にとって欠かせないものです。
消化液なども言ってみれば水分の一つです。

日常でどれだけ水分をこまめにとれているか見直してみましょう!

水分補給

1日2リットルというのが水分補給の基準になりがちですが”科学的根拠”という面では薄いのが現状です。

1日の活動量などによっても変動するので、”こまめな水分補給”を意識しましょう!
ミネラルを含む水分補給は細胞レベルでの補給になるので、理想は天日干しの海の塩をお水にひとつまみ入れて20〜30分に一回こまめに補給するようにしましょう!

睡眠習慣を見直しましょう!

消化システムが働くためには内臓にも休まる時間が必要です!

日中絶え間なく働いている内臓。
寝ている時間は働きが止まるわけではありませんがリセットの時間と考えています。

内臓にも休ませる時間を

睡眠をしっかり取る事を意識しましょう!
その上で寝る直前に胃や腸に負担をかけてしまう、消化の悪いもの(特に夜)ばかりを食べる習慣がある人は内臓が十分にリセットできないまま翌朝を迎えているかもしれません。

朝お腹が空かないなどもそのサインの一つです。
自分の身体のサイン見逃さないでくださいね。

内臓を冷やさない!

東洋医学を含む伝統医学ではではよく知られた”お腹(内臓)を冷やさない”健康法。
これは内臓の働きを保つためには欠かせない事だと考えています。
理由としては
・内臓も筋肉でできている
・血流を確保する
・消化液(酵素)の働きを助ける
などが挙げられます。

筋肉は血流不足で緊張する(こりやすい)というのは聞いた事があると思いますが、内臓も筋肉でできています。
内臓の働きを保つために、無駄な緊張は避けたいところです。
また一部の消化液や消化酵素が働きやすい温度というものもあるため、冷やさない事は意識したいところです。

内臓が働きやすい環境

冷えを考えた時には二つの視点から考える事が大切だと思います。
「外的な冷え」と「内的な冷え」です。

「外的な冷え」にはお腹出して寝てたら腹痛が‥みたいなやつですね!
もちろん外からの冷えも内臓の冷えにつながってしまいます。
服装(腹巻)なども含めて体温を管理しましょう。

「内的な冷え」は”体温を生む力”が関与しています。
体温を生むにはエネルギーや筋肉が必要です。

具体的には栄養の偏りがあっても適切な体温を生むのは難しくなってしまいますし、筋肉量が少なくても体温を生む事が難しくなります。
また血流をしっかり保つ事も体温維持に欠かせません。

外的な体温調整は今すぐにできる事として対策できますが、内的な体温調節は少し長期的な目で見て、筋力をつけたり、食習慣を変えてみたり、緊張しやすい筋肉をストレッチして血流確保の習慣をつけたりしましょう!

呼吸を正しく行う

これも欠かせない事の一つです。
呼吸は身体の緊張度を表す一つの指標にもなります。

呼吸が浅い→身体の緊張度が高い→内臓の働きも低下しやすいと言ったようなつながりも考えられます。

反対に言えば緊張度が高い場合にはその原因も考えなくてはいけませんが、まずは呼吸がしっかりできる環境を整えましょう。

呼吸を見直そう

例えば、背骨の動き、肋骨周囲の筋肉の緊張、横隔膜の動き、首の筋肉による努力性の呼吸など

まずは身体の構造的にも呼吸が正しく行えない状態にないかを確認します。
自分ではなかなか難しいかもしれませんがこちらも参考にしてみてください。

消化を助ける生活のコツ

今まではどちらかと言えば、長期的にみた対策に近かったのですが、ここでは”現在”消化力に問題があって(消化不良を起こしやすいなど)どうにかしたい!という方のためにちょっとしたコツを紹介します。

大根おろしを食べる

大根に含まれる成分にはタンパク質、糖質の消化を助けてくれる成分が含まれています。
大根おろしはおろしてすぐの方が様々な効果が期待できるため、ご飯の食べる直前におろしておかずに合わせて食べる事をオススメします。

大根おろし

パイナップルとグリーンキウイ

栄養を考えた時に必ず”タンパク質”の重要性についてお話しされる事が多いと思いますが、今二つの食材にはタンパク質の消化を助けてくれる成分が含まれています。

食後にこれらの食材を食べる事でタンパク質の消化不良を起こさないようにしましょう!
(果糖は食べすぎるとデメリットもあるのでほどほどに)

パインとグリーンキウイ

生姜を使う

生姜には抗菌作用や冷え性の予防、抗炎症作用など様々な効果が期待される食材ですが、消化システムを正常にしてくれる事に役立ちます。

食材としても使いやすいですし、パウダーのものは飲み物にちょっと入れてみたり、料理にかけてみたりしながら摂取する事でも効果を期待できます。

生姜

これらに加えて、先程のよく噛む事、食事中の水分などを意識していく事をお勧めします。

また加工食品や消化しきれないほどの糖質、質の悪い油などには注意が必要です。
消化力の低下を感じたり、胃の不快感などがある時にはその点にも注意してください。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
腸内環境と合わせて消化力も整えて健康の維持に役立てましょう!

こちらのブログを読んでくださった方にはブログ途中でも出てきた『消化のキホン』のスライド(全31枚)をPDFでプレゼントしたいと思います!

消化のキホン

以前セラピスト向けに作った資料なので少し複雑な説明かもしれませんがこちらのブログと合わせて読んでいただければ理解はしやすいと思います。

インスタグラムのDMから『消化』とだけ送っていただけましたらお送りしますのでご希望の方はDMお待ちしております。

最後までありがとうございました。

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