足がつる!こむら返りをよく起こす!人の特徴〜原因と対策まで〜

足が攣る原因と予防 体の仕組み

皆さんこんにちは!鍼灸師長田(オサダ)です。
足がつる人、こむら返りをよく起こす人に向けてお話しをしていきたいと思います。

こんな人いませんか?(同業者の方はわかってくれるはず)

漢方の紹介をする男性

今回は足がつりやすい、筋緊張が抜けない、筋肉がこわばって‥という方にもオススメの記事となっています。
※なお論文等の件数から考えると”攣る”現象については未だ研究が進んでいる分野とはいえないようで、現状での考えられる事をまとめています。

なぜ足が攣る?

そもそもなぜ攣るのか?と考えた事はありますか?
夜中に「イタァァーィ」と目が覚める時は寝るまでの生活や寝る環境はどんな環境でしたか?

おそらくこんな事が想像されるはずです。
・お酒を飲みすぎた
・日中激しい運動をした
・冷房に直接当たっていた
・寝る前に濃い味の物を食べた
などなど。

足が攣る男性

またこれらが常習的になると攣りやすい体になっていきます。

筋肉が攣る原因として考えられているのは
・冷えなどによる血行不良
・ミネラルバランスの乱れ
・疲労物質の蓄積(筋肉のダメージ)
などが挙げられています。

なぜこれらが原因で足が攣ってしまうのか?

原因は何となくわかってもなぜこれらの条件が重なると足が攣ってしまうのでしょうか?
それぞれがなぜ足の攣りにつながるのかを見ていきましょう!

冷えなどによる血行不良で攣る理由

筋肉を栄養するのは血液です!
その血液が滞ってしまうことで筋肉を栄養する事が出来ず、攣りやすい環境を作ってしまいます。

血行不良を起こす理由として挙げられるのが代表的な例として「冷え」です。
例えば夏でも冷房に直接当たってしまったり、薄着で寝た結果血液の流れを悪くして足が攣ってしまうと言うのも珍しい話ではありません。

1日ずっと座りっぱなし仕事の方などは気をつけてウォーキングやストレッチをする事もオススメです。

冷えが強い人

ミネラルバランスの乱れで攣る理由

熱中症の一つの症状として攣る(筋肉の痙攣)と言うのは知っている人もいると思います。

筋肉の収縮、弛緩にはミネラルが深く関係しているためこのミネラルバランスの乱れが攣る原因の一つして挙げられています。
お酒の飲んだ日に攣るとか、味の濃いものを食べた日に攣るなどもミネラルバランスとの関係も考えられます。

これは夜間に限らず日中からもミネラルを含む水分をこまめに摂る事をおすすめします。
寝ている間は気づかぬうちに汗(ミネラルも失う)をかきますが、補給はできないためバランスが崩れやすくなっています。
プチ脱水状態とも言える状況→攣るという流れですね。

ミネラルバランス

疲労物質の蓄積(筋肉のダメージ)で攣る理由

激しい運動時、運動後に攣るのは想像がつくと思います。
これはミネラルバランスの乱れも考えられますが、筋肉自体への疲労が蓄積された結果代謝が低下し、筋肉の正しい働きをできない事も攣る原因になると言われています。

久しぶりに運動した日の夜に足が攣ったなどもよくある話で、そう言った日にはお風呂で優しくほぐしたり、ストレッチをゆっくりして、血行をよくしてあげましょう!

筋肉の疲労

他にも足首の動きが悪くふくらはぎの筋肉がうまく使えない、筋力低下、栄養不足などあげたら色々と関係はしています。

一つの研究では、ふくらはぎの攣りに対して、ふくらはぎのみのストレッチよりも太ももの裏(ハムストリング)の筋肉をストレッチした方が筋肉の攣り、ひきつれには効果があったとされています。

そう言った意味では神経的な働きや血液循環などを考えると、全体的に行った方が予防にはつながりそうです。

足の攣りが漢方で改善する例

足の攣り、筋肉の引き攣れでお悩みの場合によく出される漢方は『芍薬甘草湯』です。
漢方に関して詳しくない方でもこの漢方は知っているという方がいるくらいです。

芍薬甘草湯は「芍薬」「甘草」の二つの組み合わせによってできています。
この双方に筋肉に対して弛緩作用があるため効果があるとされています。

またこの漢方は即効性が高いと言うことから多くの方に利用されていますが、もちろん注意点もあります。
かかりつけのお医者様がいる場合にはおそらく問題ないと思いますが、ご自身の感覚で飲みすぎている場合には一度ご相談する事をお勧めします。

芍薬甘草湯

東洋医学で考える足の攣り

東洋医学で考える足の攣りは「血の滞り」が原因とされています。
そういった意味では現代医学と考え方はかなり似ていると思います。

ですが東洋医学で考える足の攣りと現代医学で考える足の攣りの大きな違いは「血の滞り」の原因がどこにあるかという所だと思います。

例えばですが、東洋医学では肝の働き、腎の働き、脾(胃)の働きの低下が血液の流れを停滞させると考えられています。
(現代医学でいう肝臓、腎臓、脾臓、胃腸の働きとは異なりますが、ざっくりいえばその働き全体を指しています。)

一言で言うと、
の働きの例→全身の気・血・津液(水分)を全身に巡らせる
の働きの例→水分のコントロール
(胃)の働きの例→血液の生成

と言ったように血の生成から→循環までを考え、どこで?何が?血液の流れを停滞させているのかを考えます。

もちろん東洋医学でも筋肉を使った事による気や血の消耗も考えられますし、汗による津液の消耗からミネラルバランスの乱れと言う事も考えられますので一概に五臓の問題だけではありません。

芍薬甘草湯が効果のある足の攣りを考える

元々の東洋医学における漢方、生薬の使い方は、体質に合わせた処方が基本です。
筋肉が攣る→芍薬甘草湯と言う考えは合う人もいれば、合わない人もいると言う事が予測されます。

それでも現代的な考えから「芍薬」にも「甘草」にも筋弛緩作用があるため、足の攣りには「芍薬甘草湯」と言うのが一つのテンプレートのようになってしまっています。

しかし芍薬甘草湯は、補う力を持つ漢方です。

つまり先程紹介した血液を滞らせる原因が虚症によるものであれば大きな力を発揮してくれる事になります。
例を挙げるなら、肝が働く元気がない(肝気虚)、肝を栄養する血が足りない(肝血虚)による肝の機能が停滞(肝鬱)による血の停滞による筋肉の引き攣れを起こしているような状態に効果的です!

現代医学においても東洋医学においても肝(臓)は身体の様々な機能に関与しています。
ですのでイメージはこんな感じになるわけです。

攣りやすい男性

イラストは男性ですが、肝気虚や肝血虚、そして気血の生成を担う脾(胃)などの影響からも女性にも当てはまる方は多いのが現状です。

要するに漢方にもこんな裏側?が存在している事を知って使うとより効果的なものになると言う事です。

これは東洋医学(中医学)においても同じで、どうしても経穴(ツボ)もキャッチーな「〇〇に効くツボ」とフォーカスが当たりがちですが実際には東洋医学を中心に施術を進めていく場合には「体質」「生活背景」などを診る事が必要不可欠になります!

※現代における鍼はツボにとどまらず直接、筋肉や神経、皮下組織への刺激を入れて身体の反応を見る手法もあるため、鍼=東洋医学というよりも何を目的として鍼や灸をするかが重要です。僕もお悩みの症状によってそれらを使い分けています。

足の攣りを起こさないためにできる生活習慣

すぐにできる足の攣りを起こさないための生活習慣のお話をしたいと思います。
一度フォーカスを『足の攣りが起きない事』に当ててお話しをしていきます。

最初に紹介したなぜ足が攣るのかを覚えていますか?

・冷えなどによる血行不良
・ミネラルバランスの乱れ
・疲労物質の蓄積(筋肉のダメージ)

と紹介しました。

冷えなどによる血行不良の対策

これはシンプルに「冷やさない事」「血液循環を高める」事が大切です。
冷やさない事は冷房の調節、パジャマの見直しなどから初めてみましょう!

血液の循環に関しては様々な角度からアプローチする事が出来ます。

簡単な所からいえば筋肉のストレッチ、呼吸エクササイズによる末梢血管の拡張、日中も含めたこまめな水分補給も欠かせません。

筋肉のストレッチは先程も言ったように、ふくらはぎだけでなくハムストリングや欲をいえばお尻もストレッチをできると効果高くなると思います。

呼吸エクササイズはこちらも合わせてご覧ください!

ミネラルバランスの乱れの対策

ミネラルを含む水分の補給は細胞の綺麗に保つために役立ちます。
一般的なミネラルウォーターは糖度が高いものが多いため、ミネラル補給には最適ではありません。

オススメは‥
天日干しの海塩を水にひとつまみ!

カマルグの塩
カマルグの塩

こちらはフランスの海で作られた塩で、製造方法が天日干しです。
ミネラルが熱に弱いことはなんとなくご存知かと思います。

多くの塩は製造過程でミネラル分を失ってしまう可能性があるため、天日干しという製造方法が重要なポイントです。
海の綺麗さ等も考えてこの塩がオススメです!

疲労物質の蓄積(筋肉のダメージ)の対策

これは血行と似ている所もありますが、1番はストレッチやお風呂に浸かったり、ほぐす事がオススメです。
また筋肉の働きにはマグネシウム、カルシウムをはじめとするミネラルが欠かせませんのでミネラルの補給も忘れずに行いましょう!

もちろん運動中にも摂取する事を忘れずに!

東洋医学における引き攣れの対策

ここでは簡単に!(詳しくはまた別のブログにします)
1番は血の循環を確保する事です。

東洋医学では血は体の様々な構造、機能を保つために欠かせないものです。

血を作るためにはそれらの材料を必要とし、またそれらを作り出し、それらを循環させる働きが大切です。
血を滞らせる原因を見つけそれらの対策をしてく事が、攣りにくい体を作っていく基礎となります。
これは現代医学においても同じですね😌

まとめ

いかがでしたでしょうか?
単に攣りやすいと言っても深掘りしていくと興味深い点も多かったのではないでしょうか?

足の関節の使い方、骨盤周囲からの影響など運動学的も考えることは出来ますが、今回はどちらかと言うと生理学的視点、東洋医学的視点からまとめてみました。

また足の攣りは中には
・糖尿病
・甲状腺機能異常
・血管疾患
・ヘルニア
などの疾患が原因で起きる場合もあります。

※心配な方はご自身の判断だけに頼らず専門機関での受診も頭に入れましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました!

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