こんにちは!
鍼灸師オサダです。
今回は『食事改善何から始めたらいい?~知っておきたい身体の事~』ということでお話をしていきたいと思います。
昨今では食事について色々な情報が出回っていて何から始めたらいいか?とお悩みも多い印象です。
もちろん食事(栄養)も大切なのですが、身体の事を考えない食事療法は時に不調を生む可能性すらあります.
早速みていきましょう。
そもそも食べるとは?
大前提ですが、私たち動物は身体や脳などを動かすための栄養素の全てを作り出す事ができません。
(一部の栄養素を作る事はできる)
当然食べなければ最終的には生きる事ができなくなってしまいます。
人間の三大欲求の一つとしてあげられるのは「食欲」ですよね!
ただここで大事なのは食べるという言葉は、食べ物を噛んで飲み込むという意味がありますが、人間はそれだけでは本当の意味での食事ということにはなりません。
消化や吸収が行われて初めて私達人間のエネルギーになります!
消化→食べ物を吸収できる形まで分解する事(消化の中心は胃)
吸収→自分の身体に取り込む事(九州の中心は腸)
究極言えばこの消化→吸収の流れがうまく出来ないと食べても身体にとっては十分な食事とは言えない可能性が考えられますよね!
食欲はなぜ湧くのか?
皆さんここ最近『お腹すいたな〜』ってご飯を食べる事と、『時間になったから』ご飯にした事。
どちらが多いですか?
基本的には食欲に関係する中枢(脳)は主に『視床下部』で、血糖値低下などの身体の状態を感知して摂食中枢(食欲を刺激する所)を刺激し空腹感を感じると言われています。
この視床下部という部位は自律神経の最高中枢とも呼ばれ、体温調整や血圧、心拍の調整、食べる・飲む、性行動、睡眠 など生体のリズムなどの調整にも関与しています。
ストレスを感じると暴食してしまったり、反対に食欲がなくなったりするのもここが関係していると言われています。
↑このように食欲というのも単に栄養素が足りていない事だけで起きるか?というとそれだけでもなくて‥
例えば、ストレスがかかった際には「抗ストレスホルモン」と呼ばれるコルチゾールなどが分泌されますが、このホルモンの作用の一つには”血糖値の上昇”という作用があります。
この反応はストレスに対して必要な反応ですが、仮に長期的なストレス環境下にいたとしましょう。
コルチゾールの分泌が常に起きてしまっていると、いざという時に血糖値をあげにくくなる事も予想されます。
となると、ストレス環境下に身を置いているとストレスの反応として「甘い物を欲しがる」(ストレス環境下による高エネルギー代謝状態のため血糖値を上げたいという身体の反応)という事も考えられます。
反対にストレス環境下では自律神経でも多くの場合が交感神経優位になっているので、内臓の機能が低下している事も考えられます。
そういった場合には胃腸の働きも低下しているので「あんまりお腹が空かない‥」となる事も考えられそうですよね。(ホルモンの作用による血糖値の上昇が起きているためとも考えられる)
他には睡眠と食欲というのも関係があると言われていて睡眠不足になると食欲を抑える「レプチン」というホルモンの分泌が低下し、反対に食欲を増加させる「グレリン」というホルモンの分泌が促進されると言われています。
このように食欲というのも複合的に考えていく必要がありそうですよね。
もし最初の
『お腹すいたな〜』ってご飯を食べる事と、『時間になったから』ご飯にした事。
どちらが多いですか?
という質問に圧倒的に後者が多い場合にはどこかでそのサイクルを断ち切る何かが必要かもしれないですね。
食事改善を始める前に考えたい生活リズムの話
皆さん!少し思い返してみてください。
1日のうちどのくらいの周期でお腹が空きますか?
おおよそ3~5時間程度ではないでしょうか?
一日3食としておおよそこんな感じですかね?
胃は消化するまでに約4時間を必要とします。(もちろん物によっても違います)
一旦必要な栄養素をあまり考えず、そして何回食べなければいけないみたいな話は無視してみましょう。
サイクルとしては恐らくこのくらいの周期でお腹が空くことが多いと思います。
むしろこのくらいでお腹が空いて欲しいとも思います。
反対にこの時間を置いてもお腹が空かない時には
①消化の悪いものを食べすぎている
②消化する能力の低下
この視点を少し考えてもいいかなと思います。
まず①についてですが、一般に脂分の多いものは消化(胃の滞在時間)に時間がかかると言われています。
例えばですが同じお肉でも豚肉と牛肉を比較しても豚肉の方が脂身が多いため胃の滞在時間は長くなると言われます。
例えばタンパク質摂らなきゃ💦って必死にお肉や卵などを食べすぎても負担になることもあるって事です。
何事も過剰な摂取は禁物な事を意味しているようにも感じますね!
食べ合わせなども考えて、食事を考えていければ基本的には問題ないと思います。
ただ意識したいところではあるので、自分の身体の変化も合わせて考えるのが良いでしょう!
②については、色んな要素が関係しすぎていますが、基本的には生活リズムを考慮して欲しいです。
一般的にも言われる「寝る直前の食事」とか「寝酒」とか「睡眠不足」とか「食べないダイエット」とかこの辺が背景にある場合には消化する能力は低下しやすい傾向にあるので注意が必要です。
またストレス性などの食欲不振の場合には無理に食べる事が正解とは思いませんが食べられる身体作りと環境づくりは意識したいです。
自分に必要な事をを選択する意味での食べられる身体作りです。
出来ることから始めていきましょうね!
食事改善の前に大きな問題を無視してはいけない
世の中には〇〇が良いが溢れすぎていて、いつの間にか手っ取り早い方法と結果を求めてしまいがちです。
ですがその前に考えないといけないのは現状を知る事から始めましょう!
例えば今回のタイトルで言いますと「食事改善の前に‥」と続くわけです。
身体の持つ機能を基本にまずは自分の現状確認をする事をお勧めしています。
食事で言えばまずはこんな大きな問題が思い浮かんでくると思います。
・お通じはありますか?
・お通じが緩いとかありますか?
・食欲はありますか?
・お腹の張り感を強く感じますか?
こういった事の見直しをしていくことで、必要な選択(食事の改善方法)が出てくると思います。
仮にそれが「ダイエット」でも「不調の改善」でも。
で、問題が見えてくるから対策が打てるようになるのかなと思います!
そうでないと不調に対してそれをとりあえず抑えておくのとあんまり変わらなくなってしまう気がします。
だから自分の現在地というのを知るというのが最初のステップというか食事改善のスタートラインなのかなって思います。
次回以降に「食事改善の前に行いたい生活習慣」を具体的に紹介していきますのでお楽しみにしてください!
最後までお読みいただきありがとうございました。
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