皆さんこんにちは!
鍼灸師オサダです。
読む方にとってはもしかすると耳の痛いようなお話しかもしれませんが、ここに辿り着いたという事は少なからず『スマホは人間に何かしら影響があるのでは?』と思ってこちらを見てくれていると思いますので、早速書いて行きたいと思います!
スマホが近くにあるだけで注意力、集中力は散漫になる
いきなり嫌なタイトルですね😅
でも皆さんもこんな経験ありませんか?
作業していたはずなのに、通知音やブーッと鳴っただけでスマホに注意が向き、気がついたら見ようとも思っていなかったSNSやネットの商品を漁ってしまったり‥。
僕は正直すごく思い当たりました。
でもこれにも実は裏があるみたいで、スマホはもちろんゲームや、SNSをはじめとし、あの通知音ですら人間が興味をひきやすい様にできているんですって‥。
怖い話ですよね。
スマホが近くにあるだけで、注意力や集中力が散漫になるのには理由がいくつか考えられていますが、このテストというか、検査に関してはいくつもデータが上がっています。
人間の脳というのは、複雑にできていますがいくつも同時の事を進めるのは苦手で、スウェーデンのある精神科医の先生は「スマホがポケットにある状態は、”スマホに集中しないことに、集中力を使っている”」と言っていました。
わからなくもないというのが、少し自分でも悲しくなります。
なぜスマホが近くにあるだけで、人間の集中力注意力が散漫になってしまうのか?
それを「人類の発達と脳内のホルモン(神経伝達物質)の関係」から少し考えてみましょう。
そもそも人間は集中力、注意力が散漫な生き物だ
人類の長い歴史を考えると、今の様に物がありふれている時代はまだほんの一部にしかすぎません。
それ以前の人類がどのように生きていたかは‥
食べ物を探し、寝るところを確保し、時にその他の動物から身を守り、時に戦いという感じですよね。
つまり”野生動物であった”ヒトにとっては『周囲の状況を察知する能力』は直接的に生命を維持するために必要な能力でした。
これは人間のシステム的に染み付いていて、今でも緊急システムの方が優先されやすくなっています。
動物(ヒト)の進化の目的は生存ですから、食べ物を探すために首が伸びていったキリン、他の動物から逃げるため、獲物の獲得のために足が速くなったチーター、北極クマだって元々は茶色でしたが北極の白銀の世界では目立つため変異種として生まれた白いクマが生き残ってきたと言われています。
ですから元々は一つの事に没頭するよりも、センサーのように周囲の状況を把握する事が生き残る手段でした。
本能的な行動の背景”ドーパミン”
今回は神経伝達物質である”ドーパミン”についてお話しして行きます。
皆さんこちらは見ていただけましたか?
Instagramでは簡易的な説明になってしまいますがご覧ください!
ドーパミンはその働きから「やる気ホルモン」とか「快楽物質」なんて言われたりします。
その背景には脳の報酬系に関与している事からそう呼ばれています。
→報酬系とは?
環境の中から生存に必要な物(食べ物や繁殖の相手など)を見つけそれに向かって体を動かすための神経系
日本脳科学関連学会連合 引用
このドーパミンは「期待」や「行動の結果」の領域に関与していて、生存のために行った結果(もしくはその期待)のタイミングで分泌量が増加する事がわかっています。
そのために「やる気ホルモン」とか「快楽物質」と呼ばれています。
また現在ではそれだけでなく、行動の選択や優先などにも関与していると言われています。
今回のテーマである「スマホが脳に与える影響」に深い関係のあるのがこのドーパミンでもあります。
ドーパミンは「快楽」「生存のための選択」にも関与するが故に『依存』にも関係しています。
ではスマホと脳の影響を見て行きましょう!
スマホが与える脳への報酬
察しの良い人はイメージがついているかもしれませんが、スマホはこの脳の神経系にすら影響してきます。
厳密に言えばドーパミンに作用し、神経系の働きにも影響してきます。
「スマホ依存」「スマホ中毒」そんな言葉を耳にした事がありますか?
先ほども紹介したようにドーパミンは”依存”に関係があり、スマホにも強力な依存性がある事がわかっています。
iPhoneを作ったスティーブ・ジョブスは自分の子供にデジタル機器を持たせる事には慎重に行っていたと語り、Facebookの「いいね」機能をつけたジャスティン・ローゼンスタインは自分が使用する際にFacebookには時間制限をつけた上に、製品開発後には「思っても見ない悪影響を与える」と語っていたそうです。
これはいくつかの説がありますが、おそらく商品開発、商品販売の裏にある、人の興味を惹きつける施策をわかっていたから、ではないかと思っています。
スマホにはSNSを始めとし、ドーパミンが放出されるような仕組みが多く報酬系を刺激するがゆえに、ヒトとしての本能に簡単にアクセスできてしまいます。
だからコツコツやるような事よりも、気がつけばショート動画を漁ってしまったり、ダラダラとスマホゲームをしてしまったり、なんの目的もなく出てきた広告をクリックしてみたり、興味のない無料で読める漫画を読んでしまう事に時間を費やしてしまいがちです。
それも脳がスマホにハッキングされているともわからぬまま←
少し怖いように言ってしまいましたが、現実的には社会問題とも言えるほど、この問題は取り上げるべきではないかと思っています。
かつては、一苦労して得たり、思考して手にいれる事で喜び(報酬)を手に入れていた物が、タップ一つでそれらを刺激する事ができる、これは言い換えたら人間が持っている本来のシステムを変えてしまっている事になります。
電車、街中、食事など、今ここでスマホを見ながらしなくてもいいだろー!という事をしている人って明かに増えましたよね。
これは人と共存していると言えるのでしょうか?
自分の欲が優先された「コスパ」「タイパ」これには注意が必要だと思います。
人間VSスマホ
では、スマホに順応していけば良いではないか!
そう思いますよね。
僕も仕事でも使いますし、今更スマホがない生活というのは正直考える事ができません。
というか無理です(笑)
ですが、人間がスマホと上手く順応していくことは今の所無理に近いと思っています。
動物の進化は「生存のため」が基本です。
いいですか!進化ですよ!
つまりスマホに順応するということは、今回の所だけ切り取れば『楽して幸せになっちゃいなよ!』と意味しているように感じます。
これを読んでる皆さんは今までの人生で”大変だったけどやって良かった”そんな経験をした事が、事の大小に関わらずあると思います。
(こっちのスーパーは少し遠いけど野菜が新鮮だからこっちにきて良かったなど)
スマホを活用する事は作業の効率化、可能性の拡大など大いに可能性を秘めていると思いますが、それはあくまで”テクノロシーの活用”であってヒトの進化ではないと思っています。
スマホとの付き合い方
スマホにヒントは落ちていても、答えを出すのはその人でしかありません。
今のSNSは人の反応あり気のものばかりですし、自分の興味のある物を紹介してくれます。
先ほども言いましたがスマホ、SNSなどには可能性には多くの可能性があると思っています。
ですが、スマホとの付き合い方としては『制限を設ける』事が上手な付き合い方だと思っています。
僕は平日自宅につけば『おやすみモード』にします。
これは通知が全部無くなり、自分が開かなければスマホが何かを知らせてくる事はありません。
その上で、ポケットに持ち歩くのではなく所定の位置においています。
こうする事で”無駄に”スマホを使う事を制限しています。
仕事上見なくてはいけませんが、それでも必要な連絡があるかの確認程度しか見なくなりました。
人が持つ本来のシステムを守るためにも、スマホとの付き合い方は考える事が必要だと思っています。
これも自分に合った方法を模索しながら自分に合った付き合い方が良いかと思います。
スマホとの付き合い方は適度な距離を保つ事。
これが鉄則かなと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ちょっとドキッとするような内容だったかもしれませんね。
どこか皆さんも感じている違和感を解決してくれるのがスマホとの付き合い方であり、もっと言えばその先の人付き合いなのかな?とも思います。
スマホは便利で、私たちの生活を豊にする道具であって欲しいと心から願ってこの記事を終えたいと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。
参考文献
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