なぜミネラルを積極的に摂取する必要があるのか?~身体を支える栄養素達~

なぜ身体にミネラルは必要なのか? 栄養

皆さんこんにちは!
鍼灸師オサダです。

今回はミネラルの重要性についてお話ししたいと思います。
なんとなく大切なんだなぁとわかっていながらも実態はわかっていないことが多いミネラル。

今回は一般的な知識としてミネラルがなぜ必要なのか?をお話ししていきたいと思います。

ミネラルとは?

皆さんはミネラルと聞いて最初に思いつくのは何ですか?
よく聞くところで言えば、鉄、亜鉛、カルシウム、マグネシウムとかだと思います。

ミネラルは私達の体を構成する主要な4つの元素(酸素、炭素、水素、窒素)をのぞいた物の総称です。

基本的に私たちの体内で作り出すことができないので食事から摂取する他ありません。

ちなみに糖質、脂質、タンパク質を三大栄養素と言いますがそこにミネラルとビタミンが加わると五大栄養素と呼ばれます。

主に三大栄養素は身体の構成やエネルギー源として働き、そこに身体の構成に加えて、身体の調子を整えたり身体の働きの支えとなるものがミネラルやビタミンだと思ってもらえるといいかと思います。

昔理科で勉強したこの元素の中で、人の体内に存在し、栄養素として大切な働きを持つのは16種類と言われていて、その中でも国(厚生労働省)が摂取基準を定めているのは13種類のミネラルになります。

元素記号

またミネラルの中にも”多量ミネラル””微量ミネラル”と言うものがあって簡単に言えば体内に多いミネラルと少ないミネラルです。

多量ミネラルと微量ミネラル

ざっくりとしたミネラルをもまとめてみましたが中々イメージが付きづらいと思うのでより詳しく説明していきます。

ミネラルの摂取推奨量とその例

先程多量ミネラルと微量ミネラルの話をしましたが、体内のミネラルの99%以上が多量ミネラルで、残りの1%が微量ミネラルと言われています。
身体にとって欠かせないミネラルだからこそ1日の摂取の推奨量が国で定められています。

もちろん必要量や必要な物にも個人差はあるものだと思いますが参考にしてください。

多量ミネラルの2つを例として、その推奨量と食事例を考えてみます。

カルシウム

皆さんもご存知!カルシウムは骨に多く含まれているため体内のミネラルでは一番多いと言われています。

カルシウムの1日の推奨量は成人男性で700mg、成人女性で650mgとされています。
もう少し想像しやすい数字で言うと

カルシウム食事例

がおおよその数値です。
どうです?皆さん私は問題ない!と言い切れる自信はありますか?僕はないです(笑)
他のミネラルも見ていきましょう。

マグネシウム

マグネシウムは重要な働きを持ちながらも不足しやすいと言われているミネラルです。

マグネシウムの1日の推奨量は成人男性で340~370mg、成人女性で270~290mgとされています。

マグネシウム 食事例

なかなかこう考えると摂取できていないいないのではないでしょうか?


他にも多量ミネラルは「ナトリウム」「カリウム」「リン」
微量ミネラルは「鉄」「亜鉛」「銅」「マンガン」「ヨウ素」「セレン」「クロム」「モリブデン」となっています。

ここで注意したいのは多量ミネラルだから沢山摂らなければいけないとか微量ミネラルだからそんなに気にしなくていいのかと単純に考えてしまうと落とし穴に陥ります。

例えば多量ミネラルの「ナトリウム」や「カリウム」は現代の食生活(食べる物の種類、食べ方、食べる量など)では不足する事はほとんどないと言われています。

反対に微量ミネラルでも「鉄」や「亜鉛」なんかは不足しがちなミネラルとして話題になりますよね。

またミネラルは基本的にチームワークを考えるべきです。
単純に摂取量を増やすよりは相互に働きを手助けするようなミネラルの摂取が必要です。

ミネラルがなぜ重要なのか?

ここまでお話ししてもなんとなくミネラルって重要なんだなというイメージは湧くかと思います。
では実際にミネラルはどのように身体に作用してどんな働きを持っているか細かく見ていきましょう。

大きくは2つの働きを覚えましょう!

①身体の構成成分となる
②身体の生体機能を支える

ミネラルの意味

この2つがミネラルの働きです。
①の身体の構成成分となるですが、分かりやすいところでは”骨”や”歯”ですね。
これはイメージ通り構成成分の大半がカルシウムというミネラルです。
(骨にはマグネシウムも)

他にもミネラルはタンパク質の構成に関与したり、血液の構成成分となります。

②の身体の生体機能を支えるですが、夏場ミネラル不足が熱中症を引き起こすというのを耳にしたことがあると思いますが、汗によってミネラルが体内から放出される事で、血液中の成分やミネラルの濃度が崩れることで、様々な症状へとつながります。

主に体内のpHの調整や神経・筋肉の興奮調整を行ったり、酵素の構成成分となることで身体の機能面を支えています。

最近の研究では各ミネラルの働きからこの病気にはこのミネラルが予防に効果的、この不調にはこのミネラルで緩和できるといったような研究も出てきています。


そもそも構成成分になり、生体機能を支えているというのがいうまでもなくミネラルが身体にとって重要な1番の理由です!

現代人のミネラル摂取の課題

一言で言えば偏った食生活というのが現代人のミネラルが不足しやすい理由になるかと思います。

また土壌の問題によって野菜その物の栄養成分の変化からミネラルが不足しやすいと言われたりするみたいですが、これは色々な意見もあってそもそも昔と今では測定方法が変わっているため比較出来きらないという意見もあります。

どちらにしても土壌の問題を今すぐに個人の力で変える事はできませんから、まずは食生活の偏りがある事を自覚しながら意識して摂って行く事が大切だと思います。

その中で現代人におけるミネラル摂取の課題を考えていきましょう。

摂取するミネラルが偏りやすい

この問題が一番最初に思い浮かびました。
先程もお話ししたようにミネラルによって気にしなくても十分に摂取できる栄養素と意識しても不足しやすいミネラルがあるというお話をしました。

例えばですが牛丼。
このサイトの計算を元に栄養成分を見てみましょう。

ご飯260 g
牛肉70 g
しらたき30 g
玉ねぎ20 g
砂糖7.5 g
醤油15 g
みりん10 g
紅生姜4 g
もちろん材料によっても多少の誤差はありますが参考になりますね!

この材料を使用した際の栄養成分はざっとこんな感じらしいです。
三大栄養素
糖質→107.13g
脂質→23.82g
たんぱく質→18.03g

ミネラルの成分目安

ナトリウム985.77mg
カリウム330.37mg
カルシウム42.02mg
マグネシウム41.19mg
リン213.5mg
1.79mg
亜鉛3.87mg
0.33mg
マンガン1.12mg
ヨウ素0.33μg
セレン4.46μg
クロム0.54μg
モリブデン85.38μg

ビタミンの成分目安

ビタミンA16.78μg
ビタミンD0.29μg
ビタミンE0.79mg
ビタミンK9.08μg
ビタミンB10.08mg
ビタミンB20.12mg
ナイアシン3.46mg
ビタミンB60.29mg
ビタミンB120.92μg
葉酸19.28μg
パントテン酸1.12mg
ビオチン3.25μg
ビタミンC2.08mg

以上のような目安となります。
赤色は1食の目安量を満たしている物です(黄色はおよそ満たしている物)
その他の成分では1食の目安を満たしていない事がわかります。

このように手っ取り早い食生活が続いてしまうと慢性的に栄養素が偏ってしまう事が考えられます。
食の工夫をしていく事の重要性がわかるかと思います。

ファストフード

ミネラルの消費も偏りやすい

以前ホルモンの時にもしたような話になりますが、生成されない事が問題なのか?分泌されない事が問題なのか?そもそも日常的に消費されている事が問題なのか?みたいなお話をしました。

ミネラルもこの考え方が必要です。
ミネラルの働きは実に300種類にも及ぶと言われています。

例えばですが今回のブログに度々出てきている「マグネシウム」ですが一部の研究では”ストレス環境下では、尿中の「マグネシウム」や「カルシウム」の量が増加する”と言った報告があります。

諸説ありますが、ストレス状態に放出されるコルチゾールやノルアドレナリンは副腎から放出されますが、この副腎の働きを手助けしているのがマグネシウムと言われています。

このようにミネラルを摂取していても生活背景などによっては特定のミネラルが不足状態になりやすいというのも考えないといけません。

スポーツ選手などが一般の方に比べて食事回数が多かったり、より食事に注意するのには単純にエネルギーの消費が大きいのもありますがより高いパフォーマンスを発揮するためや疲労を残さないためにもこのミネラルは重要な働きを持っています。

生活背景や環境、運動習慣や食事の背景などからこの偏りというのはどうしても生まれてしまうと思います。

不足しやすいミネラルとして有名なのが「マグネシウム」とか「カルシウム」とか「亜鉛」とか「鉄」とかその辺りだと思います。


摂取と消費の双方で、食事から摂りにくいもの、摂っても消費されてしまうものにどうしても偏りが出てしまうからこそ食事で積極的に摂取していく必要がありそうですね。

まとめ

というわけで今回はミネラルのの重要性をお伝えしました。
また現代人はミネラル不足と言われる理由も合わせて考えてみました。

やっぱり時代に合わせて食事も変えていく必要はあると思います。
これだけ街中を歩いていても食事に困ることのない素晴らしい世の中へ感謝しつつその中でもしっかり選択していく知識や勇気を持つ事も大切です。

ミネラルは文中もお話ししているようにチームで働くことや摂り方にもコツがあるのでそれはまたまとめていきますね!

今回はミネラルの基本としてお話をまとめましたので今までなんとなく必要とわかっていながらもそこまで意識していなかったという方の参考になれれば幸いです!

最後までお読みいただきありがとうございました。

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