喉や胸の詰まり感を考察

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皆さんこんにちは!鍼灸師長田(オサダ)です!
今回はこんな症状で悩んでいるというお悩み相談から
『喉の詰まり感がある』
というご相談をいただきましたので、西洋医学(主に自律神経)と東洋医学の観点から考察していきたいと思います。

喉や胸の詰まり感とは?

実際に考えられる事としては人それぞれ感覚に違いはあると思いますが、体の仕組み的な所から喉や胸の詰まり感に関して考察していきたいと思います。

器質的な問題がある場合は、逆流性食道炎、咽喉頭逆流症
などが考えられますが、今回のお悩みは”ストレスを感じる時”の喉(胸)の詰まり感ですので、病院等でもはっきり原因のつかないものとして考えたいと思います。

もしかすると皆さんの中でもこんな経験があるかもしれません。
・上司に怒られときに喉(胸)がつかえる感じがする。
・緊張でうまく言葉が出ず、喉(胸)がつかえる。
・深呼吸をしても上手く吸い込める感じがしない。
 など

これらは上手く言葉にしにくい症状かもしれませんが、実は経験した事がある人も少なくありません。

なぜ喉や胸の詰まり感が出るのか?〜西洋医学編〜

西洋医学とは言え、ここでは主に自律神経の話を中心にしていきたいと思います。

自律神経というのは実に複雑で実に良くできています。

自律神経の不調=良くないと囚われがちですが、個人的な解釈としては….

自律神経の反応というのはあくまで生存の反応と考えています

人体の生命を維持するためには自律神経が必要不可欠であり、今こうしてこのブログを読んでいる間にも自律神経は働き体の至る機能を調節してくれています。

皆さんも一度は聞いた事があるかもしれませんが『リラックス』『緊張』の働きです。



リラックス状態では主に副交感神経の働きによって体の至る機能が調整されています。

反対に緊張状態というのは主に交感神経の働きによって機能が調整されています。

これらは体にとって緊張と緩和をもたらすことで生命の維持に役立ちます。

自律神経の働きを考えたときには”3つの経路”をたどっている事が考えらます。

リラックス状態での副交感神経による反応 ⇆ 体を緊張させ、興奮状態にする交感神経の反応

これらで対応できなかった場合、体を生命維持のみにシフトを振り切る反応(主に副交感神経の働き)

場面に置き換えてみると‥

日常生活での安心安全な環境での生活
(仲間との食事、のんびりタイム、ストレスのない時間など)
⇅(これが繰り返し行われるイメージ)
ストレスがかかった時には体を緊張させ血流量や心拍数の調節を行います
(走った時、会社でのストレス、緊張した時など)
↓(上記で対応できなかった場合)
動物の死んだふりと同じで、生存はしているが体はシャットダウンしている様な状態
(主に副交感神経と言われている)

これはまた詳しくブログに書こうと思いますが、『ポリヴェーガル理論』という一つの理論も参考にしていますが、自律神経の働きの特徴とも言えます。
ポリヴェーガル理論については、書籍等も出ていますので気になる方はご覧になってみてください。
(とはいえかなり読むのは気合が必要です。私も気合を入れて読みました笑)

副交感神経の働き

というように自律神経というと非常に深い分野ですので、自律神経自体の説明はここまでにして今回のタイトルである様な『喉(胸)の詰まり感』についてお話しを進めていきましょう!
となると重要なのは副交感神経の働きになります。

喉の詰まり感というのは、先ほども説明した通り、緊張状態やストレスがかかった時に症状を自覚しやすいのも一つの特徴です。

この状況というのは交感神経の興奮というのが考えられますが、それはなぜでしょうか?

そこには副交感神経の働きの重要性が隠れています。

簡単な自律神経の働きとしては、以下の様な働きがあります。

あくまで一例です!

この様に自律神経は内臓系との関係が深いという事が理解できると思います。

もう少し細かくみていくと副交感神経というのは頸部の筋肉、内臓の働き(消化管、呼吸回数など)などと関与しています。

ここまでくると喉(胸)の詰まり感が少し紐付いてきたかと思います。

頸部の筋肉『胸鎖乳突筋』『僧帽筋』副交感神経繊維を含む副神経支配です。

副神経支配


これらの筋肉は直接嚥下という働きに関与はしないものの頸部の筋肉の緊張は物理的な圧迫を生む可能性もあります。(頸椎の状態も悪くする可能性あり=頭部前方位など)

次に食道に含まれる神経叢は副交感神経の約80%を占めるとも言われている迷走神経による支配を受けていますので、緊張状態が続く(交感神経優位)と食べ物を飲み込みづらい、喉がつかえる様な感覚が引き起こされる事も想像できます。

もちろん自律神経は精神面の関与も受けますが、結果的に起きているメカニズムとしては交感神経の緊張であり、副交感神経のエラーとも考えられます。

なぜ喉や胸の詰まり感が出るのか?〜東洋医学編〜

ここからは東洋医学的な観点でお話しを進めていきたいと思います。

東洋医学では昔から現代の診断のつく病気とまで言わなくても『梅核気』といって喉に違和感のある”症状”に目を向け、それらに対する治療法や考え方が存在しました。

具体的な症状として挙げられていたのは‥
・喉の違和感
・喉の詰まり感
・飲み込みづらさ
 など
でした。
これは現代とほぼほぼ同じですね。

それらがなぜ起きるのかを考えたときには、ベースに

  • 気の滞り(気滞)
  • 痰湿

が挙げられています。
気滞→気の滞りとどこおを指し、気が停滞して上手く循環していない状態です。
痰湿→多くの場合消化しきれなかった食べ物等が痰湿となり、つっかえてしまう状態です

気滞とは?

東洋医学で考える気は全身のエネルギーを指しますので気が滞るという事は図のような状態ですが、一部での気滞症状は、全身の気の巡りを滞らせるので、”気虚症状”を生む事もあります。

ため息を意識しなくても多くしてしまうのは滞った気を巡らせるためとも言われており、意識的な深呼吸をする(特に息を吐いて、巡らせる)という事も気滞に対する対処の一つと考えられます。

現代で言えば深呼吸でも吐くというのは副交感神経の関与が高いため、緊張しやすい人は息を吐く習慣をつけるというのも役立つ習慣の一つかと思います。

痰湿とは?

痰湿は先程もお話ししたように、多くの場合消化しきれなかった食べ物等が痰湿となり、つっかえてしまう状態です。

食べすぎてしまう、消化にコストのかかるものばかり食べている、そもそもの胃腸があまり強くない方などは特に引き起こしやすいのが痰湿

痰と湿という言葉からも連想できるように、性質として、粘調性、粘着性を持っています。

現代では消化できなかった食べ物たちは回盲弁症候群や、SIBO(小腸内細菌増殖症)リーキーガット(腸管壁浸漏)のきっかけになりかねません。

どちらも体内炎症(特に腸内)との関与があり、体内での不要物を生み、症状は全身症状へと移行する場合もあります。

例えばですが、消化不良を起こした食塊たちは体内にとって不要物を生み体が酸性に傾き、交感神経を優位にさせるという事も考えられるわけです。

私の考察を含みましたが、東洋医学でも経験から胃腸の弱さは「気の生成ができない」だけではなく、他の臓器への影響を生み→症状が生まれるという事が考えられていました。

ちなみに、腸を司る神経は多くが”迷走神経”であり、迷走神経は副交感神経の約80%を占めるので腸内環境と自律神経は切っても切れない縁ですね!

改善するコツ

食事編

まずは腸内環境を整える事が大切です。
さらに言えば消化システムの見直しも。

いくら食べても消化システムに問題があれば、消化不良を起こし、腸内環境を悪くしてしまいます。
消化システムの見直しもしましょう!

方法に関しては以前こちらでまとめているのでご覧ください!

→消化を助ける生活習慣

→腸内環境と幸福感

日常生活編

・日光を浴びる
・全身運動をする
・姿勢を整える など

この辺がすぐにできる事かと思います。
自律神経にも欠かせない習慣ですので、無理のない程度の初めてみましょう!

→疲れが取れない人におすすめ

→日光浴のメリット

自律神経編

・深呼吸を意識する
・自然い触れる
・リズム運動をする など

全身に血液を巡らせて体の機能を回復しましょう!
ストレスを感じた時にはホッと一息ついてみてください。

息という時は”自”と”心”でできていますからね!

→自律神経と呼吸

→自律神経とストレス

まとめ

いかがでしたでしょうか?

喉の詰まり感から自律神経、東洋医学まで考察してみました!

症状というのも色々な観点から考察する事が大切です。

今か抱えている症状もある意味では体からのサインです。

ご自身にあった方法で解決されることを心から願っています。

最後に鍼灸師ですのでお話ししておくと‥
鍼灸治療も自律神経への効果は認められておりますので、痛みもそうですが、このような病院で不明とされるような症状や、なかなか改善しない症状でお困りの方はぜひ一度ご相談ください。

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私は現在東京都を中心にフリーランスの鍼灸師として活動しています。 新宿、立川、吉祥寺を中心にご予約制で施術を行えます。(その他場所等はご相談ください)

痛みや自律神経の不調などお身体のお悩みでお困りの方はご相談ください。 体のケアを通して患者さんの健康と向き合うきっかけになりたいと思っています。

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