猫背の改善にはやっぱり筋トレ?〜姿勢を正すために必要な動きと必要な筋肉〜

猫背改善 アイコン 体の仕組み

こんにちは!
鍼灸師 長田(オサダ)です。
今回は猫背の改善にはやっぱり筋トレ?〜姿勢を正すために必要な動きと必要な筋肉〜についてお話していきたいと思います。

お身体の不調や気になる事はありますか?
という質問に対して、現代でかなり上位に来るのが姿勢であり、猫背だと感じています。
それでは早速行ってみましょう。

そもそも猫背とは?

Wikipedia 猫背から引用

猫背(ねこぜ、Kyphosis)は、人間の背中が丸まって内側へ反り、頭部が前方に出た姿勢になる現象。 脊椎後彎症のうち脊柱の胸椎がなだらかである円背を指す。 医学的には上位交差症候群という。猫の背中のように丸くなることから猫背という。

なんだか難しいように書いてありますが、画像をつけて解説するとすぐに理解できると思います。

猫背の解説

どうでしょうか?皆さんのイメージと一致しましたか?
または猫背にお悩みの方は、そうそう!この姿勢なの!と言う感じでしょうか?

この関節が◯°以上動かないから猫背!ではなく、基準とされる骨格(姿勢)と比べた時に猫背か?猫背ではないか?くらいの判断です。

先に述べておくと、鍼灸師という立場柄、姿勢評価をする事もありますが姿勢だけを指摘するという事はありません。

複合的に見ていかないといけませんから「あなたの肩こりは猫背が原因です」「猫背のせいで〇〇が起きています」と断言はしません。
ですが、多くの場合猫背の状態が続いてしまうと体にとって良くない事があるのも事実です。

その代表例とすれば‥
・筋肉のアンバランスが生まれてします(過剰な緊張を生んだり、うまく力が発揮できないなど)
・関節の動きを悪くしてしまう

このような状態になると、血液の流れを悪くしたり、老廃物が溜まってしまったり、関節が正しく動かなかったり‥と言ったように不調につながるケースが見受けられます。

猫背(姿勢)を正すために必要な体の仕組み

猫背は背中が丸まり、頭が前に出たような状態とWikipediaに書いてありましたよね?

猫背の人達

細かく見てみたいと思います。
まずは”背中が丸まる”という部分ですね!
ここは背骨でいう胸椎という部分にあたります。(肋骨が付く所です)

そもそも人間の背骨は横から見た時にS字に曲がることで、衝撃を逃したり、柔軟性を高めています。
この胸椎という部分は横から見た時に軽く半円状に曲がっている部分です。

背骨〜胸椎〜

この胸椎の部分が、日常の生活動作や筋肉の使い方などから崩れてしまい通常の湾曲よりも大きくなったのが猫背の背中の部分です。

胸椎の上には首の骨(頸椎)があり、胸椎と連続して関節をつくるため多くの場合その頸椎の位置も悪くしてしまいます。
その結果、頭が前に出たような姿勢となってしまいます。
そして猫背と呼ばれる姿勢は多くが、筋肉の緊張とうまく働かないというパターンを生んでしまします。
それが「上位交差性症候群」です。

上位交差性症候群

つまり猫背を改善していくにはこれらを正常に働かせる動きが重要になってきます。

猫背を改善するために必要な動き

猫背を改善するために必要な”関節の動き”とそれを支える”筋肉の働き”の2つの方向から考えてみたいとおもいます。

猫背を改善するために必要な関節の動き

①胸椎の伸展
②頸椎のポジション維持
③肩甲骨のポジション維持

猫背を改善していくのに重要な関節の動きは大きく分けてこの3つです。

①胸椎の伸展
これは背骨の中でも首の終わり〜腰の間にある背骨の部分の伸展(反る)という動きです。
デスクワーク、スマホ、料理、育児などどうしても胸が前に倒れる様な動きが多いので反る様な動きをできるかできないかは猫背を改善していく上で重要です。

現代の生活
生活の中での姿勢

②頸椎のポジション維持
丸まった胸椎は首のポジションを悪くしてしまいます。
どの様に悪くしてしまうかというと頭が前に出た様な状態となります。
この時顔は前を向いていたいので首の上の関節だけが反った様な状態になってしまいます。

首のインナーマッスルのサムネイル画像
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↑こちらで詳しくお話していますが、首を支える筋肉の機能が保たれないと頭が前にでてしまった様な姿勢になってしまいます。

頸椎を正しい位置に保つ事これも猫背を改善していく上では重要な事になります。

③肩甲骨のポジション維持

猫背の時には肩甲骨の位置というのも重要です。
肩甲骨はこのように様々な動きを持っています。

肩甲骨の動き

背中が丸まると肩甲骨は肋骨を沿うように赤矢印方向に広がっていきやすくなります。
①と合わせて胸椎の正しいポジションに合わせて、肩甲骨の位置を正しい位置に保つということが猫背を改善していく上で欠かせない事です。

猫背の肩甲骨の動き

これらの関節の動きを可能にするのが筋肉の働きです。
インナーマッスル、アウターマッスルの働き共に重要になってきます。
結局のところ関節が動くようになっても筋肉による支えがなければまた姿勢は戻ってしまうことが予測されます。

猫背を改善するために必要な筋肉の働き

①背骨を伸長させる力
②首の安定力を高める力
③肩甲骨の位置を止める力

この3つが猫背を改善するために重要な力と考えています。

①背骨を伸長させる力
これは少し専門的にいうとエロンゲーションなんて言います。
エロンゲーションは難しいようですが言葉のままで”伸長”という意味です。

猫背の状態は、通常の背骨に比べて伸長力が低下し、圧縮力が上がったような状態です。

猫背の背骨

伸長力に重要なのは
・背骨の一つ一つの動きに関与する筋肉”多裂筋”の力
・体幹の安定力

が重要です。
この2つは姿勢という意味ではセットとして考えてください。

まずは多裂筋ですが、多裂筋はこのような筋肉です。

多裂筋

つまりこの筋肉が正しく機能しない事は、正しい伸展ができませんから背骨が伸長できなくなってしまいます。
そして多裂筋をしっかり使うためには体幹の安定力が重要になります。

体幹の筋肉はインナーユニットとして主に4つの筋を協力して安定力を高めます。
これらの筋肉の機能の低下(緊張も含む)は大きな筋肉を使っての姿勢保持を行なってしまうため、「呼吸の浅さ」や「疲労の蓄積」などにもつながります。

呼吸との関係の深い「横隔膜」の上下の動きによる腹部内圧の変化から多裂筋をはじめとする、腹横筋、骨盤底筋にも刺激が入るため、横隔膜の動きというのが重要になります。

猫背改善トレーニング

猫背改善トレーニング①
猫背改善トレーニング②
猫背改善トレーニング③

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まとめ

猫背を改善するために必要な事
・関節の必要な動きがある事
・支える力を身につける事

すごくシンプルに言えばこの2つです。

最初にもお話ししましたが、猫背=症状ではありません。
ですが多くの場合猫背によって必要な動きがでなくなってしまう→症状につながる
こんなイメージです。

最後までお読みいただきありがとうございました!

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